BMPをガーバーにしちゃう君RX

BMP画像をPCB−CAD一般で使われているフォーマットであるガーバーデータのラインのに変換します。

完全なベクトルデータには成りませんので、貼り付ける先のサイズを考慮した画像を用意する必要があります。
それ故に、フィルムのパターンをスキャンした物をガーバデータ化する用途には不向きですので、ご注意ください。

★きっかけ
PCBEは素晴らしいツールです。作者さまに大感謝です。
ですが、本格的なCAD故に好きなフォントの文字が入れられなかったりと、萌え要素的に不満だったので、BMPでも貼り付けるべぇと思ったら、某漏社のツールがサイト閉鎖により手に入らなくなったので、ネットを大規模に捜索。

結局、他所様は有料だったり、大規模なCADのアドインだったりとで、結局、自作りました。


★仕様
モノクロのビットマップを読み込み、ガーバーデータ(標準ガーバー形式RS-274D相当)に変換します。
ビットマップを上から順にスキャンし、黒色であればその領域をガーバーのラインに変換します。
横方向へのベタの連続であれば、横線一本に変換されますので、割とガーバサイズが節約出来るかもしれません。(似非ランレングス圧縮?)


これが

こんな感じに

Delphiで割りと雑に出来てます。


★使い方

1、
好きなモノクロのBMPファイルを用意します。フルカラーなビットマップは駄目です。
あまりに小さいドットは基板製造時に飛ぶ可能性が有りますので、ランダムドットの多い画像は避けて、モノクロのマンガ絵のような、線のまとまった画像を用意しましょう。
こんな感じで


2、
画面の「BMPファイルを開く」を押し、BMPファイルを開きます。


3、
使用アパーチャはご使用のPCBCADに合わせ、都合の良い物をお選びください。
OLIMEX社に基板を発注される場合、シルクの最小線幅が10mil(0.254mm)なので、CAD上でどのアパーチャが10mil(0.254mm)以上に設定されているか確認してください。

参考までに、PCBEのデフォルトですと、16(PCBE上の3番)以上のアパーチャならばOKみたいです。

4、
1ピクセルを何mmにするかを指定する。(※本ソフトの出力はミリメートル単位です。)
これは、使用アパーチャを考慮して決めてください。
シルク線幅が10mil(0.254mm)であれば、その線同士が少し重なるくらいのピッチがいいと思います。
基板に貼りたいイメージのサイズと、基板屋さんの能力次第で調整する必要があります。

5、
保存ファイル名指定。
出力するガーバーファイルの名前を決めてください。
「参照」ボタンでファイル選択ダイアログが出ます。

6、
変換開始。
変換開始ボタンを押します。
問題が無ければ、変換完了のダイアログが表示されます。
こんな感じで


※本ソフトはミリメートル単位でデータを出力いたします。

あとは、PCBCADのガーバーデータ読み込みの機能を使って読み込めばOK。
シルクのレイヤーに読み込ませると良いでしょう。
まあ、パターンとしても良いかもしれませんが。

ちなみに、当方は出力されたデータの読み込みをPCBEでしか動作確認をしておりませんので悪しからず。


★補足
1、用意する画像サイズの求め方

基板上に貼りたいサイズ(mm) ÷ 1ピクセル辺りのサイズ(mm)
(1ピクセル辺りのサイズは、下記の「使い方4番」で設定する値)
用意するBMP画像のピクセル数

これでおおよそのサイズがわかるでしょう。
コレを縦横で計算し、得られたピクセル数の画像をモノクロで作成します。


20mm÷0.254=78.740 四捨五入で79ピクセルと成ります。

2、PCBEでのガーバーインの方法

PCBEの「ファイル」にある「ガーバー入力」という機能で取り込む。



ただ、このガーバー入力の機能はちょっとクセがあり、読み込ませるガーバーファイル名を「設定」の「ガーバー入力設定」で設定し、
←この例だと、ガーバデータをパターン1のレイヤーに忍び込ませる例です。test.grbファイルがソレ。

編集中の基板データのあるフォルダにガーバーファイルをコピーして置く必要が有ります。
←同じフォルダに置く。


インチのチェックを外し、小数部はを設定する。

詳しくはPCBEのガーバーデータイン関係のヘルプをご覧下さい。

注意>本ソフトの吐き出すガーバは絶対位置データなので、零点付近に挿入されます。
編集中のデータに読み込ませるときは、同レイヤーの近辺に他のラインが無い様に
気をつけてください。
混ざって大変なことに成るかも。


BMPをガーバーにしちゃう君RXをダウンロード


★履歴
2004年02月01日 新規作成
2004年03月25日 細かなバグFIX&ガーバーデータの形式を修正。
2004年05月11日 ピクセル/mmの処理ミスを修正。
ドキュメントに補足を追記。

★注意事項
このプログラムを使用した事による、いかなる損害、不利益の責任を
当方は一切負わないものとします。

外注の基板屋に発注される場合、可能かどうか確認したうえで発注してください。

★連絡先
ご意見ご感想お待ちしております。
このソフトで作られた基板がございましたら、差し障り無ければ見せてください。(^^)
ご意見ご感想、バグ報告は掲示板まで連絡ください。

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